愛しい人~出逢いと道標~

店内から駐車場へと出て、黒い軽自動車の扉を開け、慌ただしく車内を整理している姿が子供っぽく見えて思わず笑ってしまった。


「ちょっと汚いけど、そこは我慢してくれ」


小馬鹿にしたような笑いが聞こえなかったのか、それとも気にもしていないのか、私に対する反応を見せずに助手席のドアを開けた。

運転席に入ったのを確認してから助手席へと座り車内を見渡すと、後部席には仕事のものと思われる荷物が積まれているが、そこまで汚いという印象は受けなかった。


「慌てて整理したからな」


と言ってはいるが、慌ててしたのならばここまでは綺麗に整理できるとは思えず、恐らくはいつも丁寧に整理しているのだろう。