愛しい人~出逢いと道標~

店内を落ち着きもなくうろうろしては時計を見る。

まだ、入瀬が行ってから三十分しか経っていないが、一時間以上ここで待っている気がする。

もし、このまま迎えに来なかったら・・・

そんなことばかりが頭の中をぐるぐると回り、時間が経つのを遅くし、私を不安にさせていった。


でも


足を止めて、トラックが走り去った方向を見る。



それはそれで・・・

いいのかもしれない。



これから先、どれくらいの人に出会うか分からないが、その全てが入瀬のように優しくしてくれるとは誰が私でも思わない。

最初にこんなにいい人に出会えて、これ以上の人を求める自分は目的というものを見失ってしまうのではないか。

それだったら、もうここで待っている人に裏切られ、辛い思いをして次に向かった方が、目的を見失うこともせずに続けられるのではないか。