愛しい人~出逢いと道標~

トラックの後ろに入り商品を取り出し、店に持っていく。

五分経ったくらいに店から出てくる。

先ほどとほぼ同じようにして、運転席へと移動する。


「いいよ」


こちらに向かって合図をしてから鍵を開け、運転席に入るのを見て私も助手席へと入った。

トラックが動き出し、店の駐車場を出て、再び国道27号線を走り出した。


「聞かないんですか」


あまりにも何も聞いてこないので、逆にこちらが質問してしまった。

私にとって都合の悪い返事がくることは百も承知だが、この人になら話しても大丈夫な気がする。

そんな根拠のない考えが、私の口を動かしてしまったのだろう。



いや



もしかしたら、私は話したいのかもしれない。

これからのことを誰かに話しておきたい。

この先私がいなくなっても、誰も気づかずに何事もなかったかのように全てが日常通りに動くような気がして、それが嫌で私の行動を話しておきたいのかもしれない。