その後いつもベンチで一緒に居たが何を話したのか
はっきり覚えてはいない

ただ琴音は事あるごとに僕の補聴器を奪っては楽しんでた


そして後に聞いた話だが
琴音はこの地域に住んでいた訳ではないらしい

琴音の母はここらじゃ大変有名な獣医で
引っ越しが絶えなかったようだ

僕らの出会いは奇跡に近いものだったんだ