自慢げに沙良が話し出したのは「とっておきのお話」

お姉ちゃんがたまに聞かせてくれる
特別な話らしい


あるところに片耳うさぎの男の子がいました
その子はとっても優しくて、でも不器用な
そんな男の子でした

そんな男の子の左耳には
「まほうのきかい」が付いていました


そんな物語だった

その時に確信した
公園の空はもう暗くなってきていた