雷竜は、じいさんと話してから2週間、部屋からご飯を食べるとき以外外に出なかった。その特訓の一部始終をお送りしよう。

三日目

「よっしゃ。まずは体から雷出そう。」

雷竜は体から一生懸命雷を出そうとしたが、ビリリともいわなかった。

六日目

「感情が作用してんのかなあ。」

雷竜は怒った時のことを思いだし、怒りを浮かべた。

すると、雷竜の体からものすごく少量の雷が出た。

「やった!」

雷竜はその場で飛びはねた。

すると、大量の雷が体から流れ出た。

十日目

「感情は関係ないのかあ。」

雷竜は寂しそうにいった。

「力を抜けばいいのか?」

雷竜は肩の力を抜き体の芯の方に神経を集中させた。

すると、今までで一番の雷が流れ出た。

雷竜は何回か同じことをした。

「よっしゃ。こういうことかよ~。」

雷竜はコツをつかみ何回も体から雷をだしていた。

すると、雷が暴走し天井につけている豆電気が破裂した。

「うわっちゃ!おっとっと。」

雷竜は豆電気の破片を綺麗によけていった。

十四日目

「うわ!!ちょっと待てって!うぎゃあ!!」

雷竜は手の先で作っていた雷が暴走し壁にあたり壁に穴が開いた。

「とうとうやっちった。どうすっかなあ。これ。」

雷竜は半日かけてようやく穴をうめた。

「どうすりゃいんだ~?」

雷竜は部屋を歩き回った。そして、ダーツ(ゴム製)に向けて単純に手を向けて雷の球体を撃った。

雷の球体はきれいにダーツの的の真ん中に飛んでいった。

しかしダーツの的はど真ん中で穴が開いた。

「ありゃ?これってゴム製だよな?」

雷竜はそういいながら穴が開いたところをさわった。

「お~雷ビリビリきてるはずなのに痛くな~い。」

雷竜は満足してダーツの的を自分の体の上に置き、寝た。

次の日、雷竜は思い立ったように部屋から出た。   

「やっと外に出るのか。大学でなんかあったのか?」

「別に無いよ。毎日充実したスクール生活を送ってるよ。」

「そうか。ならいいんだが、、、。」

「それと父さん。今日晩飯三人分ね。友達来るから!」

「そうか。了解了解。」

「あとさ。そのエプロン似合ってないよ。じゃあいってきま~す。」

雷竜は玄関の戸を勢いよく開け外に飛び出した。

「ういー!!久しぶり太陽!」


「このエプロン似合ってないのか、、、。」

雷竜の父親は机に倒れこみうなだれた。