あと10分で授業が始まる、というころにほとんどのクラスメイトが教室に戻ってきた。
サッカーをしてた男子は汗をダラダラ流しながら、下敷きで仰いで机に座っている。
もちろん、源光さん・・・も。
暑そうにしている源光さんに、友香は話し始めた。
「ねぇ、源光ーーー
今何部入ってんの?
小学校のときも中学校のときもバレー部だったじゃん。
やっぱしまたバレー部?」
「あぁ、バレー部以外ないだろ。
弟に教えたりするためにも、続けなきゃなんねーし。
それに、やっぱりバレー好きだから」
見た目どおり、低くてハスキーな・・・よく通る声。
大きい声じゃないのに、教室に響いてる感じがする。
話しなよっ、という視線をおくってくる友香。
こっ、この状況で!?