(穂乃梨Side)


今思ったけど、なんでみんな集まってるの?

ってか、ここどこ?


「ここどこ?」

「病院。」

「なんで病院!?
私どこも悪くないよ?」

そう聞いた。

「覚えてないのか?」

「うん。」

まったくなにも覚えてない。

目を覚ましたら、龍ちゃんが泣いてた。

ん!?
龍ちゃん?
誰だっけ?
それに、さっきからしゃべってるこの人は誰なんだろう?
お父さんでもお母さんでも弟でもない。
じゃあ、この人は一体誰?

「お、お母さん」

「どうしたの?」

「あの人誰?」

謎の人物を指差した。

「穂乃梨、あなたもしかして覚えてないの?」

「…うん」



(龍星side)


穂乃梨はなんで自分がここにいるのか、何があったのか、まったく覚えていなかった…


穂乃梨がお母さんに何かいってる。


「…誰?」


えっ!?

俺の聞き間違いだよな。
でも、確かに聞こえた…

『あの人誰?』って…


俺のこと覚えてないのか?

けど、覚えてなくても当然だよな…

俺、穂乃梨にひどいことしたんだから。

穂乃梨のその言葉が脳裏を駆け巡る…

あとの会話はまったく耳に入っていなかった。