「麻椿。」 「ん?」 起き上がった先生は私を見て、そして左手で私の頭へと触れた。 「一人で、よく頑張ったな。」 「………。」 「すぐに助けに行ってやれなくてごめんな。」 「っっ……せんせ。」 ねぇ赤ちゃん。 あなたのお父さん、すごく素敵な人でしょ? 不器用だけど優しくて、あったかくて、愛に溢れてる。 こんな私なんかでも受け入れてくれる、お母さんの大切な人なんだよ…。