ボヤケた視界を払うかのように、誰かが私の頭や頬へと触れる。 誰なんだろう…大きな手だし先生かな? 「おい、大丈夫か?俺の声聞こえる?」 あ、やっぱりそうだ。 この安心する声は間違いなく先生。 「頼むから…返事しろって…。」 先生、心配してる。 焦ることが少ない先生が、私の事でこんなにも…。 私に触れる手、それに声だって微かに震えてる。