やさしい手を僕に下さい

 父の優しい声も

母の優しい声も

最後の記憶が

私を呼ぶ叫び声だった。

記憶をたどっても

聞こえてくるのは

最後にいつも

父の私の名を呼ぶ

叫び声

もう

やさしい声は聞こえない