「い、いつ……気づいたの?」
「ホームセンターに入ったとき。ちょくちょくサンダルズラしたりしてたから」
「……ぇっと、その、酷いこと、言ってごめん……」
「いいよ、お前がそういう性格だってことぐらい、もう知ってから」
「……ありがとう、ね」
「いいって」
燈真は「はい、終わり」と言って、あたしの隣に座った。
「予定変更」
「え?」
「バスでちょっと遠いけど、映画館でいい?」
「……っ。うんっ」
「んじゃ、もうちょい休んでから行くか。上映時間までまだあんだろ」
「うん……」
そんなこと言ってても、もう、知ってるから。
本当は、あたしの足、気にしてるんでしょ?
だから、映画館にしてくれたんだよね?
そんで、ちょっと休んでからにしてくれたんでしょ?
あたしは小さく「ありがとう」と呟いた。

