朝食が食べ終わればあたしは支度を済まして、先に外を出た。
「うっ」
久々に高いヒール履いて、ちょっと馴れない。
「低いのにしようかなぁ……」
そんなことを呟いてると、後ろからガチャと玄関の開く音がした。
「わり、待たせて」
「……」
「んだよ」
「ぁ、いや、ううん……平気」
……最悪。
悔しいことに、燈真の私服姿に一瞬、見とれてた。
ジーパンに何かの建物が印刷されてる白いTシャツ。
十字架のネックレスをつけてて、髪型もいつもみたいにセットされてる。
あたし……隣歩いてて恥ずかしいんですけど。
正直、不格好っていうか、良い笑い者っていうか。

