あれから、真梨子とは、ちゃんと水嶋とのことを話して仲直り。
「ねぇ、これあげる」
「? ……遊園地のチケット?」
「そ、バイト先でもらったのはいいけど、あたし行く相手いないし」
「水嶋誘えばー?」
「部活じゃん」
「……まぁ、もらっとく」
「はい」
……燈真に売りつけよーっと。
そんなことを思いながら、あたしは二枚の遊園地のチケットを鞄の中にしまった。
水嶋とは、今まで通り普通。
前と同じように、すれ違ったら世間話だってするし。
水嶋と真梨子も、今まで通り。
意識して真梨子を見れば、目線はずっと水嶋に向けられてて。
真梨子の恋バナとか全然聞いたことなかったから、その姿は新鮮で、結構好きだったり。