「……すげぇ、情けなくなってさ。好きな女守れなくて」 「……」 「ごめんな」 「ううん」 「……気まずくて避けないでくれな?」 「避けてたのそっちじゃんっ」 「ははっ」 「……ねぇ、水嶋」 「ん?」 「水嶋のこと見てる子、すぐ近くにいるもんだよっ!」 あたしはそう笑って言って、教室を出た。