結局、あの後の授業は全部サボって、家に帰った。

放課後に、真梨子が鞄を届けてくれて。


「ごめんね……ありがと」

「いいって」

「……ごめん」

「言いたくないこと無理に聞かないし。まぁ、今度、遊びにきさせてよ」

「うん」


真梨子は「ばいばーい」と言って、帰っていった。

……頭、痛い。

夕飯、作んなきゃ。


あたしは、夕飯を作って、燈真が帰ってくるのを待たないで、一人で食べた。

食べ終わったときにちょうど燈真が帰ってきて。


「……なに一人で食ってんだよ」

「……お腹、空いたから」


こんなの、嘘っぱちだ。

ただ……気まずかった。


「……最悪だな、お前」


……なんなの、ほんと。


溢れそうになった涙を必死に拭って、食器を片し、自分の部屋に駆け込んだ。