「おーっす、高梨っ!」
「水嶋ー久しぶり。桜木、話あんだけど、いい?」
「ぁーうん」
とりあえずあたしは、高梨くんについて行った。
真梨子は口パクで「がんば」と言って、親指を立てながらニヤニヤしてて。
あたしは小さくため息をつきながら、ついた場所は校舎裏。
「あんさ、その……手紙、読んだ?」
「ぁ、えっと……下駄箱に入ってたやつ?」
「それ」
「ぁ、うん。名前書いてなかったから、なんか行きづらくてっ」
なに、言ってんのあたし。
こんなの、嘘じゃん。
「ぁ、そっか。ごめんなっ。なんかはずくてさっ」
恥ずかしいぐらいなら、告白なんてしてくんな。
「……そんで、桜木のこと、好きなんだけど」
『俺が欲しいのは、結婚式の招待状なんかじゃねーんだよ』
……なんで、出てくんの??

