教室に行くと、担任があたしを呼び止めた。
「桜木ー、保健室にこれ、届けてくれ」
「はーい」
めんどくさいなぁ。
「真梨子ーついてきてよー」
「やーだ」
「……ちぇっ」
あたしはしぶしぶ、保健室へと向かった。
……これは、保険だよりのあまり??
こんなの自分で届けろっつの。
保健室のドアを開けると、そこには誰かがベッドで寝ていた。
「……見たくなる、よね」
あたしはゆっくりと、ベッドのカーテンを開けた。
「……燈真?」
ベッドには、燈真が制服のまま、寝転がっている姿。
……爆睡、中??
「……寝顔、可愛いし」
男のくせに。
ってか、布団ぐらいかけなよ。
あたしは近くにあるタオルを、燈真のお腹のところにかけた。

