【完】年下男子と1つ屋根の下






翌日の朝、昨日萩野が言ってた通り、萩野はもう学校に行っていた。

あたしはいつも通りの時間に、学校へと向かった。

下駄箱に着き、

『今日も画鋲入ってるかな』

なんて思いながら下駄箱を開くと、そこには思わず目を丸くする、物が入っていた。


「嘘……」

下駄箱の中には、一昨日あたしが必死に探したウサギのストラップ。

泥で少し汚れていて、雨で少し湿ってるけど……。


それでも、すごい、すごい嬉しくてたまらなかった。




あたしはさっそく、鞄にストラップをつけた。



「あ、莉乃おっは〜。あれ? それ、見つかったの?」

「うん、なんかね、下駄箱に入ってた」

「へぇ、良かったじゃん」

「うん」


その日の授業は、すごい調子よかった。

まぁ、古典は予想通りできなかったけど。