「ぁ、萩野、勉強教えてあげようか?」
「いらねーお前より頭良いし」
「なわけないじゃんっ!! あたしの方が一年多く勉強してるんだからっ!」
「じゃあ、古典のわからないところ教えてくれますか、先輩」
「うぐっ……」
「ばぁか」
年下のコイツにバカ呼ばわりされるとか……屈辱。
……ってか、さっきから思ってたけど。
「ねぇ、なんであたしが古典神的に苦手って知ってるの?」
「……」
「ねぇ」
「なんでもいいだろ」
「えーっ!! 超気になるっ!!」
「いいじゃん、気になるままで」
「やだやだっ!! ねぇ、教えてよー」
「……ぜってーヤダ」
「ケチーっ!! ……どこいくの?」
「便所。なに、寂し?」
「いってらしゃ〜い」
萩野は「ふっ」と笑って、行ってしまった。

