「……これ、あんたが作ったの?」
「他に誰が作るんだよ」
「……なんで?」
「腹減って死にそうだったから」
「……」
「勉強してたんだろ、どーせ。遅くなるんだったら、メール入れとけ」
そう言って、あたしの手のひらに一枚の小さなメモを置いた。
そのメモには、メールアドレスと電話番号が書かれている。
「……うん、ありがと」
あたしはそのメモを受け取って、二階へと着替えにいった。
「……バカじゃないの」
なんで、顔がこんなにも熱いんだろう。
あたしは熱い顔が冷えるまで、部屋でずっと下敷きで顔を仰いでいた。