最終下校の鐘が鳴り、あたしと水嶋は急いで図書室を出た。
「ごめんね、長く教えてもらっちゃって……」
「いいって」
「じゃあ、あたし急ぐから! 先に帰るね!」
「おぅ。また明日な」
「うん、ばいばーいっ!!」
あたしは駆け足で、自宅へと向かった。
やっば……絶対、萩野機嫌悪くしてるよ。
家に着いて、恐る恐る家のドアを開ける。
「た、だいまー……」
リビングのドアを開けると、良い匂いがした。
んん??
テーブルを見れば、夕飯が並べられていた。
な、んで……??
「おそ過ぎ」
声がした方を見れば、エプロン姿の萩野が立っていた。

