あたしも二階へと行って、いつもの寝間着に着替える。 着替え終わって、リビングの戸締まりを確認してもう一度自分の部屋に戻れば、 萩野がベッドに座っていた。 「ちょっと……」 「俺どこで寝ればいい?」 「どこでもどーぞ。……部屋なら有り余ってるし」 無駄に広い、この家があたしは嫌い。 あたしとお母さんの部屋二つ。そしてあと三つも部屋が余ってる。 お父さんが死んじゃってから、この家は、少し寂しくなった。 お母さんも……時々、寂しそうな顔するんだ。