【完】年下男子と1つ屋根の下





「……萩野くん」

「萩野でいい。キモい」

一言余計だっつの。

「……萩野は、彼女いないの?」

「いない」

「好きな子は?」

「いない」

「いたことは?」

「あのさ、なんでそんなことお前に教えねーといけねーの」

「な……っ」

「風呂入ってくる」

かちんときたあたしは思わず側にあったクッションを投げつけてやった。

「ってー、なにすんだよ」

「こっちが緊張して話しかけてやってんのに、そんな風に言わなくてもいいじゃんっ!!!」


初めて会った人で、

しかも男子。

緊張しない女の子の方がおかしい。



頑張って話しかけたのにさ。