いくら考えても答えが見つからない質問を、何度も何度も自分に問う私。
それに比べて周りは恋愛の話などで盛り上がる青春時代。
私はきっと逃げていたんだ。
現実から。
目を背けていたんだ。
嫌なコトから。
それがいけないことだと知っていながら。

小学5年のとき、私はアニメに没頭した。
母親が〝うつ病〟で入院し、義父と弟の3人で暮らしていた頃。
私は義父のことをよく思っていなかった。
むしろ大嫌いだった。
いつも酒臭くて、家に私の友達が来ていても平気な顔で一人ご飯を食べる。
そんな義父と一緒だなんて心から嫌でしょうがなかった。
そんなとき、私はアニメという存在を大きく見始めた。
アニメの世界に入れば、この嫌な現実のことを考えなくてすむ。
そう考えた私は、片っ端からアニメを見始めた。
ローゼンメイデン、ヴァンパイア騎士、D.gray-man、ツバサクロニクル、未来少年コナン、聖闘士星矢など、昔のものまで色々と観た。
どれもとても面白くて、私を満たしてくれた。
でも、その動画を消すと一気に今まで満たされていた心が冷えた現実に戻っていく。
その消失感......孤独感が私は大嫌いだった。
だから、私はPCに依存したのだ。

きっとそうやってすぐ逃げたことがいけなかったんだ。
今さらどうにもならないと分かっている。
でも、それでもこの頃に戻れるなら、逃げないで自分を強くもって生きたい。
今の自分を変えたいから。