お兄ちゃんはあたしのものっ!





ほぉ、ほぉ。とか言いながら首を上下に振る祐。何なんだ、一体。



と、その時


ブルブルッ



「愁、どした?」

「いや、なんか寒気が…。早く帰ろ、」



急に嫌な予感がして身が震えた。…どうやら早く帰った方が良さそうだ。
そう思いながら下駄箱へ行き靴を履く。



「つーか、まだ話しは終わってねぇ!待てよ、愁っ!」


そう祐は怒鳴る。

しかし、悪いがここで止まって話している暇はないのだ。一刻も早く、家に帰らなければ。さもなくは、何処か遠い場所へ。僕の経験がそう言っている。



「悪いが待つ気は更々ない!」



そう言って僕は祐を置いて走り出す。



「あ、ちょ、待てよっ!」



後ろから必死に追う祐。運動神経がバカみたいに良い祐は僕にすぐ追いついてしまい、腕を引いた。


…なんだか恋人みたいだ、と思ったのは内緒。



「はっ、…何逃げてんだ」


はぁはぁと息を整えながら言う祐。…そろそろ腕を離していただきたい。