「お兄ちゃん、お姉ちゃんのこと知ってるの?」

間に挟まれたカイルが、不安な眼差しで二人を見上げる。

「んー、まぁな、昔馴染みって感じな」

「貴方が勝手にサンドイッチ食べたんじゃない!?」

「まぁまぁ、二人とも、そのままじゃ喧嘩が終わらないわ。中でお茶でもしていきなさいな」

優しそうな雰囲気の老婆が、間を割ってにこりと微笑んでいる。

「お婆ちゃん!部屋から出て大丈夫なの?」

「えぇ、毎日のようにルフが来て、いろんなお話をしてくれるからね」

正直意外だった。
面倒そうな態度、人を小馬鹿にした態度。
とてもお婆ちゃんと話が出来るとは思えない。

「ほらほら、赤頭巾と小さなお客さん、中にお入り」

手招きされるままに、お婆ちゃんとルフの後を追った。