その人はニカッと笑って、
「おはよーさん！」
と、元気にあいさつ。
私はびっくりしたのと、みとれたので
「へ？ あ、えっと…、お、おはよ…」
と、まぬけなあいさつ。
愛想が良いその人はニコニコと笑いながら、早速自己紹介を始めた。
どうやらすごくフランクな人らしい。
「俺の隣の人？」
「あ、うん…」
「俺の名前は佐伯 哉太っていいます！ よろしくっ！！」
「あぁ、佐伯…くん。 さえき・・・？」
どこか聞き覚えのあるその単語。
その人は不思議そうにこちらを見る。
「うん。 俺、佐伯！ え、何、佐伯って名字めずらしい？」
「さえき・・・」
「・・・・こんなに佐伯に食いつくヤツ初めてだな…」
