普通の生活だった


みんなと変わらない、ごく普通の生活


でもたぶん、あたしの心の中に穴が空いてたのかな



「悠貴、早く起きなさい!」



お母さんが居るのも当たり前だし、家族だってちゃんと居た



「鷲尾はバカかっ!」



クラスだって、中心に居た



「辛くなったら、泣いてもいいんだよ…?」



心の通った親友だって



けど、心の奥底はいつも一人だった


暗闇の中いつも一人だった――…