モノクロ~光の導く方へ~


「翼はいらなくても、私は翼と友達になりたいの!!だから、もう友達ね!!」

強引な美鈴に、翼はしばらく美鈴を見つめていた。

そんな翼を気にすることなく、美鈴はニコニコ微笑む。

中学までは、みんな遠巻きに見ているだけで誰も近寄って来なかったのに…

今日初めて翼の瞳が揺らいだ。

「翼?どうしたの?」

「…何でも、ない」

冷たくそう言い、翼は前を向いた。