翼が出ていった扉を呆然と見つめる。 あの子は何だったんだろう… 死にたいわけじゃないのに、こんな真冬の海に入る? 呼んでた? 「あ~わけ分かんねぇ!!」 海翔は頭をかきむしり、ソファーに寝転がった。 何だろう、この感情… あいつが気になって仕方がない。 初めて会ったあいつは…強烈な印象だけを残して、俺の前からいなくなった。