行きましょうって、 その顔でそんなことを言われても 「お雪さん!!」 がしっとお雪さんの袖を掴んでまっすぐ見つめる。 「こら何してんだ、行くぞ」 先に行った佐吉さんがこちらを振り返る。 どうして? どうしてそんなに普通にしてられるのよ! 女の人、泣かせておいて!! 「佐吉さん、お雪さんを泣かせてたんでしょ!!なのにそんな言い方しなくてもいいじゃないですか!!」 「お、俺は泣かせてねぇよ」 「ウソ!!」 「...お前には関係ねぇよ」 「佐吉さん!!」 「いいんです、大丈夫ですから」