「うわ、すご~いっ!」


江戸時代にもこんな所があるんだって思うと凄く感動する。


「おぉ、好きな着物、選べよ」



佐吉さんが連れてきてくれたのは今の時代で言う貸衣装屋さん。


着物やふんどしまでお安い値段でかしてくれるんだって。



「うわ、この着物いいなぁ~、こっちも!色が綺麗!」



こんなにたくさんの着物があるんだもの、目移りしちゃうわ。


「値段も佐吉さんの知り合いという事ならお安く出来ますしね、好きな物を選んで下さいまし」


なんていい人なの、おかみさん!!


「それにしても..あなた様の着物も随分と変わってますわね~」


おかみさんがじろじと見てくる。


「あ、あははは」


「珍しいし、どうです?2両で!」


そう言ってあたしの前に指を二本立てて見せた。


いやいや、そんな事言われたって


「む、無理です!」