意気込むあたしに佐吉さんは手を前にかざした。



「な、何..」



「お前その前に着替えた方がいい」



「へ?でもあたし着物なんて持って..」



「それなら安心しろ、今から俺の知り合いんとこに行くからよ」



知り合いって...?


それを聞こうとしたけれど、佐吉さんは既に草履をはいていて、出口の所に立っていた。