「近くの公園、ほら、昔一緒に遊んでたじゃない?あそこの奥にある桜の木の下で..」 「すごいな..」 ぽつりと呟く拓登。まじまじとそれを見つめる。 人の話も全く聞かない。 こういう時は 拓登が集中している時だ。 「中、開けてみてもいい?」 無言で頷く。 昔からそうだった。 家の中にある珍しいものを拓登に見せると、瞳をキラキラさせて、いつまでも見ていた。 きっと今だって。