霧島の返事と一緒に車が進みだした。



「何で迎えに来たのよ、この学校に入る前から何度も言ってるはずでしょ?
送り迎えは必要ないからって」


「そうは言われましても..大体このような普通高校に最初に入ると仰ったお嬢様が悪いのです」


それをまだ言うの、この人は。


あぁ、なるべくこの学校では普通の女の子として通学したかったのに。



「それは既に解決済みの話よ」


「分かっております。しかし..」


「大体、霧島は心配症なのよ!」



霧島はあたしよりも10離れているあたし専属のお世話係だ。


あたしが小学校の時に突然我が家にやってきて、あたしのお世話係になり、
それからずっと一緒にいる。



仕事はよく出来るし、あたしの事も一番に考えていてくれるのは分かるけど。


心配症というか、なんというか..


だから高校も普通高校に通いたいと言うあたしの決断に最後まで反対してたのも霧島だった。


「いけませんっ!お嬢様は光徳学園に行って頂かなければ..」

なんて事を毎日毎日、それこそ合格発表の当日まで言われてくらい。