なに、よ。 ぷいっと反対を向いて教室を出た。 ちょっとでも視線があって、嬉しかったなんて ちょっとでもそんな事を思った自分を呪いたいっ! 校門を出るまで、桜並木が続いている。 今日も天気がよく、青空がどこまでも広がっている。 帰宅部の人達が賑やかに歩いている。 それが少しだけ傷んだ胸を和らげてくれる。 こうなったら、何処までも無視よ、あんなヤツ! 不貞腐れながら歩いていると、ざわざわと賑やかな声が聞こえた。