私は嬉しくて、急いでかけた

親に、会話がバレないように、密やかに

踊る気持ちを押さえて


その日は、会う約束をして・・・

私は急いで、野々市に向かった


ずいぶん、遠く、離れてる距離

明日の仕事が・・・、

きっと、辛いだろうな、と思いながら、

夜の道を、車を走らせた


夜の国道の、赤の信号が、

黄色の点滅信号に、変わっていた・・・



それからは、

何度か、「キュウキ」から、連絡があり、

私達は、度々会うようになっていた


「203***51」

――203号室、来い――





いつからか、

電話番号ではなく、

こうして、「キュウキ」の部屋の番号、短い 一言が入り、

野々市に向かう、私がいて・・・

寝不足で会社に行く、

そんな状態も、増えていた



いつも、「キュウキ」の部屋で会い、

当たり前のように、体を合わせる・・・


だけど、

「二人の関係」は、

何も分からないまま・・・

あの日の・・・、あの電車で帰った朝の、まま だった・・・



その関係が、なんなのか・・・

口に出すのが怖かった


聞くのが、怖いまま・・・

夏が、過ぎようとしてた・・・