そして。

そんなこんなしているうちに

もう夕方。

時間が過ぎるのは、本当に早いものだ。

「そろそろ時間だねぇ。また集まろーね♪」

「うん。ばいばーい。」

あたしは、他の友達と別れて

メイドさんに電話・・・しようとして

見てしまったんだ。

悠が、他の女の人と歩いてるところを。

すごく仲よさそうに。

「琶炉・・・様?」

「あっ。なんでもないっ。今、町にいるの。迎えにきて?」

「わかりました。少しお待ちください。」

ピ、と電話が切れる。

どうしよう。

とっさにごまかしたけど

絶対泣いちゃう。

「悠の、悠のばかぁっ・・・。」

何よ、何よ。

あんなに楽しそうに笑っちゃって。

絶対彼女じゃない。

どうしよう、あたし、わかっちゃった。

あたし、あたし

悠のことが、好きなんだ。