数10分後。

「あっ!いたっ!」

あたしは、リムジンの中で声を上げた。

「あの方達ですか?」

「うんっ。あたしの友達♪」

あたしは、由紀達の前で、車を止めてもらった。

「由紀っ、おはよっ。」

「あっ!琶炉っ!」

リムジンの中から手を振ると

「「「「琶炉ってば、どーしたのっ!?」」」」

と言う声。

由紀は、もう慣れたみたいだけど。

「お金持ちの許婚ができたのよ。」

「ふーん。すっごー・・・。」

「プールって、あそこの?」

「そうそう。ウォータースライダーがあるとこ♪」

「んじゃ、車乗ってく?」

あたしは、皆を手招きした。

この車、中がちょー広いから

皆入っても全然へーきだし。

「メイドさん、いい?」

「はい。大丈夫です。」

「「「「おじゃましまーす♪」」」」

あたしの友達〔由紀以外〕

は、テンションMAXだ。

そんなに、珍しいものなのかなぁ・・・?

あたしの感覚は

お金持ちに慣れてしまっているらしく

よくわからないのだった。