「来週、悠様のお姉さまが、こちらに帰国するとのことで。」

「る、瑠実姉ーさんが?」

「はい。」

「マジかよ・・・。」

琶爾野森瑠実。〔はにのもりるみ〕

苗字が同じくせに、俺とは血の繋がってない姉さんだ。

日本には中々帰ってこないで

外国を飛び回わっている。

「んで?来週のいつ?」

「朝、こちらに着くようです。」

「今は、どこにいんだよ。」

「カナダです。」

はぁ・・・。

その日は、確実に買い物につき合わされるな。

あーダリー・・・。

「悠様のことは、ずいぶんと気に入ってらっしてますよ。」

「知ってる。」

知ってるから、ダリーんだろぉ?

「買い物に付き合ってほしい、という伝言も。」

「やっぱりか。」

めんどくせーなぁ。

あの人、嫌いじゃねーんだけど

テンション高けーかんなぁ・・・。

付き合ってるこっちが疲れるというか、なんというか・・・。

「まぁ、今日はもうお眠りください。」

「あぁ、そうする。」

こんなときに、何か考えても

何も浮かばないだろう。

俺は、いつものお気に入りの枕に

頭をうずめて、眠りについた。