「拗ねんなって。俺もついて行ってやるよ。」

悠は、後ろからあたしにばふっと抱きついて

耳元で、囁く。

「くっつくなっ!」

「いいだろ、別に。誰も見てねーんだし。」

「そんなのかんけーないってのっ!」

ぎゃあぎゃあ騒ぎながらも、悠が離れてくれなくて

あたしが諦めて、そのまま保健室へ。


「・・・あれ?」

保健室にきたはいいけど、センセーがいない。

どうしたんだろ?

「悠、センセーいないよ?」

「でも、鍵は閉まってねーな。職員室にいんだろ。」

悠がそう言うから、職員室に行くのかと思いきや、

悠はずかずかと保健室に入った。

「センセーいないのに、どうすんの?」

「俺がやってやる。ほら、見せてみろよ。」

こいつ、そんなことできんの?

でもまぁ、やってくれるって言ってるし・・・。

そこはおとなしくしておくことに。

「そんなにひどくはねーなぁ。なんであんなにつえーんだよ。」

「昔、ケンカしてたから。」

ひどい時は、毎日のようにしてたからなぁ〔笑〕

中2で卒業したけど。

「ケンカぁ?お前が?」

「うん。結構強かったんだよ?」

「そんな風には、見えねーけどなぁ。」

だろうね。

こんだけちっちゃいから、すっごいなめられたもん。

んで、全員ボッコボコにしてた〔笑〕

「よしっ。これでいーだろ。もうすんなよ?」

「危なくなったらするよww殴られんの、嫌いだもん。」

「はいはい。」

悠は、呆れたように笑った。

「マジでやめろよな。心配だから。」

「はぁ?あたしがやられるわけないじゃん。」

「そうじゃなくて。俺が守ってやるからさぁ。」

“お前はおとなしく、守られとけよ”

こんなときも、命令系かいっww

でも、

「わかった。考えとく。」

あたしは、そう答えるしかなかった。

だって、結構嬉しかったんだもん。