あたしの声は、廊下にまで響いていた。

なんでわかったって?

あたしがそう言った瞬間、

悠がこっちに走ってきたから。

「おいっ。大丈夫かって・・・。おい・・。」

「何?」

「こいつ、どうしたわけ?」

悠は、あたしが殴ったせいで、気絶しちゃってる

女子生徒を指差して言った。

「殴ったら気絶した〔笑〕」

「殴ったぁ?」

悠は、マジかよという表情になった。

「もしかして、お前めちゃくちゃ強い?」

「どーだろーねww」

そんじょそこらの女よりは、強いかもね。

なんせ、中学の時に

すっごく荒れてたときがあったから。

そのせいで、ケンカも強くなっちゃったww

「俺が守るひつよーなんて、ねーな。」

「ははっ。そうかもね。」

あんたになんか、守られてやんない。

無理やりキスしてくるし、

イカレポンチだし、首筋噛ませろとか言ってくるし。

「でもさぁ。お前、女なんだから・・・。」

あたしの手をじぃーっと見ながら言った。

「どうかした?」

「やっぱりな。」

・・・?

やっぱり、どうしたの?

「拳、腫れてる。いくら強くても、一応女なんだからな。」

まぁ、確かにちょっと痛かったかも。

ここ最近、何かを殴ることなんて、

なかったしなぁ・・・〔笑〕

「保健室、行って来い。」

「わかった。悠、ついてきてくれないわけ?」

「守る必要ねーんじゃないの?」

・・・それはそうだけどさ。

1回くらいは、守られてやってもいいかなって

思っただけなんだから。

「もーいい。なんでもないっ。」

これ以上言ったら、

下手にからかわれそうだったから

あたしは、1人で保健室に向かった。