「ついたぞ。」

「あ、うん。」

車から降りて、あたしの目の前に飛び込んできたのは・・・。

おっきなお屋敷。

・・・ここは、本当に日本ですか?

「先、入ってて。執事いるから。」

「は、はぁ・・・。」

言われたとうり、お屋敷へと足を踏み入れた。

「「「お帰りなさいませ。」」」

・・・えーっ!?

なんだこれ・・・。

アニメかなんかで、見たことあるぞ?

「琶炉様。お待ちしておりました。」

「はぁ・・・。どうも・・。」

「お部屋へ案内させていただきます。どうぞ。」


疑問1:なんであたしの名前、知ってんの?

疑問2:何なの?琶炉様って。おかしいでしょ。


疑問ばっかのあたし。

まぁ、部屋くらい、見に行ってもいいか。

「ここでございます。」

「どーも。」

がちゃり、と扉を開けられて

その光景に驚いた。

なっ!

なんだこの広さっ!

元あたしんち全部あわしたって、

こっちのほうがおっきいかも・・・。

「悠様がいらっしゃるまで、ここでおくつろぎください。」

そう言って、執事さんは部屋を出て行ってしまった。

「・・・イカレてるよ、これ・・・。ありえない。」

くるくる、というより、キョロキョロ周りを見て

近くにあったベッドに座る。

「屋根つきベッドなんて、初めて見たぁー・・・。」

ふかふかしてて、気持ちいいベッド。

ほんのり、バラの香りがする。


いいかもー・・・。

でも、

疑問3:なんであたし、あいつの許婚なんだろう?