次の日。

「んんっ・・・?」

あたしが目覚めて、1番最初に目に入ってきたのは

悠の横顔だった。

「っ!?なんであたし、ここにいるのっ?」

「ん・・?ったくうっせーなぁ・・・。」

思わず声を漏らしたあたしを、

睨みつけてくる、悠。

「ゴメンっ。まだ寝ててへーきだよ。」

「あっそ・・・。」

すやすや、と眠り始めてしまう悠の横顔を眺めながら

昨日の記憶を呼び戻した。

「そっか・・。昨日・・・。」

由紀の作戦だろーけど、

あたしは部屋に入れなくなってしまったのだ。

んで、たまたま廊下で会った悠が

部屋に入れてくれたってわけ。

「このあたしが、こいつと寝ることになるなんて・・・。」

まぁ、別にいーんだけどね。

狭くなかったし、よく眠れたし。

現在の時刻は6:00。

あたし達は、車で学校まで行くから

それにはまだ、早すぎる時間だ。

「もうちょっと、寝ちゃおうかなぁ・・・。」

起こしていた身体を、ゴロンっと寝転ばせて

あたしは温かさに身をゆだねた。

「あぁー・・。あったかぁ・・・。もう出たくないぃ・・・。」

隣に悠がいるのも気にせずに

〔もう慣れたww〕

ゴロゴロする。

「ふぅ・・・。って・・きゃっ・・・。」

せっかくグテーってなってたのに

寝ぼけた悠に、ぐいっと引き寄せられてしまった。

「ちょ、ちょっと悠っ。」

起こすと怖いから、小声で言う。

でも、悠が起きる様子は・・・、なさそうだ。

流石にあたしも、この状況にはあたふた。

「ちょっとー。なに寝ぼけてんのよー・・。」

「うっせぇ。お前も静かに寝とけ・・・。」

寝ぼけてるときも、俺様かい〔笑〕

あたしはあきらめて、抵抗をやめた。