「い、いいの?」

「何が?」

「だから、あ、あたしなんかと・・・。」

“1夜過ごすなんて”

「何遠慮してんだよ。早くこっち来いって。」

「う、うん。」

ベッドも、当然1つしかないわけで。

あたし、こいつとおんなじベッドで寝んの・・・?

「このベッド、ダブルベッドだから。2人で寝ても、苦しくねーだろ。」

「ま、まぁ。そりゃ、そうだね。」

そうゆう問題じゃ、なーーーいっ!

狭いとか、広いとか、そんなんじゃなくてっ!

お、女と、お、男が、

一緒に寝るなんて、おかしいでしょーがっ!

「早く入れば?それとも、まだ他に、なんかあんの?」

だーーーっ!

こいつは、なんとも思わんのかねっ!

「もーいい。なんでもないから。」

・・・ここは、あきらめて

何でもないフリして、入るのが1番だろう。

「んじゃ、あたし寝るから。電気、消してよ。」

「はぁ?俺、電気は消さないで寝んの。」

「あたしは、明るいと寝れないんだけど。」

・・・何こいつ。

人が、ちょードキドキしてんの隠して

寝ようとしてんのに。

〔別に、こいつのこと、意識してるわけじゃ・・・。ないんだからねっ!〕

「何?暗いトコ怖いの?」

「うっせーなぁ。なんでもいーだろ。とにかく寝ろや。」

「だから、暗くないと寝れないんだってば。」

わっかんない奴だなぁ・・・。

明るいと、目ぇチカチカすんだって。

「だーかーら。電気消してって・・・。むぐっ!」

「これで暗いだろーが。はよ寝ろ。」

悠の声が、耳元で響く。

何でかって?

それは、悠がいきなりあたしを抱きしめてきたから。

あたしの目を、覆い隠すように、

悠の身体が、ぎゅーっと密着している。

きゃーーーっ!

なんで、こんなことにっ!?