それから、皆が校舎を出たのを確認してから

あたし達は車の止まっている裏門へと急いだ。

「あっ。もうきてるっ。」

「人がくっかもしんねーから、早く乗れ。」

「はーい。」

由紀の手を引っぱって、

車に乗り込む。

「ねぇ、琶炉。コレ、リムジン?」

「うん。多分。」

「うわっ!ヤバっ!」

興奮気味の、由紀。

めずらしーなぁ。由紀がこんなにウハウハしてんの。


そして、数10分後。

「着いたよ。」

「えっ!?・・・ここ?」

「うん。」

がちゃり、と車のドアが開いて

あたしと悠は、あたし前のように下りる。

「由紀ー。早く下りなって。」

「う、うん。」

ありゃぁ・・・。こりゃ、相当驚いてるわ・・・。

「落ち着いててね?」

「う、うん・・・。頑張る。」

スーハ-スーハー深呼吸している由紀を連れて

あたしはお屋敷に入った。

「「「「お帰りなさいませ。悠様、琶炉様。」」」」

「「ただいま。」」

うん。いつもどーり。

まだ、これにはあんまりなれないけど・・・。

はじめは、ちょーびっくりしたからなぁww

「今日は、お客様をお連れで?」

「うん。この子、あたしの友達。」

「そうでございますか。では、とりあえずお部屋に?」

「そうする。」

執事さんに連れられて、部屋までの長ーい廊下を歩く。

「ごゆっくりどうぞ。」

「うん、ありがと。さ、入ろ。」

がちゃ、と扉を開く。

「わーーーっ!」

由紀の目には、きっとすごくおっきく映ったようだ。

あたしもそうだったもん。