「メイドさーん。」

「なんでしょうか、琶炉様。」

「今日、由紀うちに泊まるから。よろしくね。」

「はいっ。承知いたしました。」

きゃーーーっ♪

楽しみだなぁ♪

「あ。そうだ。今日さ、これからなんの授業だった?」

「それがさぁ。騒動がすごかったから、先生が午後の授業なくしちゃったの。」

「えっ!?」

「だから、皆はこれから帰りだって。」

お父さんが、そうしてくれたのかなぁ・・・?

「親父がやったの?」

あたしがきく前に、悠がもう、お父さんにきいていた。

「今日は2人共疲れただろう?少し、落ち着くようにしないといけないしね。」

「ふーん。まぁ、さんきゅ。」

あたしとしても、ありがたい。

このまんまじゃ、明日もここに

こもりっきりかと思ったもん。

「じゃあ、これから帰れるんですか?」

「もうちょっとしたら帰れるよ。車、回しとくね。」

「ありがとうございますっ。」

いつもどうり、裏に車がきてんだろーなぁ。

あっ!

荷物どうしようっ・・・。

「悠、荷物どうしよう。」

「メイドに任せれば?」

「だね。んじゃ、よろしくしてもいい?」

「もちろんですっ。少しお待ちくださいませ。」

パタパタ、と小走りで

校長室から出て行くメイドさん。

「本当に、上手く使うようになったな〔笑〕」

「いいでしょ、別に。」

金持ちなら、金持ちらしく、

振舞ってたほうが楽しいじゃんっ♪

「そいえばさぁ。悠の執事さんは?」

「家にいるけど?」

「学校まで、こないんだ。」

「そりゃ、ふつーはこねーだろ。」

・・・そうゆうもんか。

ま、今回は特別だよね。

「2人共、ホントにお金持ちなんだ・・・。」

由紀は、あたしの隣でそう呟いていた。