画面には、あたしの友達の

『由紀』

の文字。

なぁんだ、由紀か。

あ。紹介遅れたけど、由紀っていうのは

あたしの友達。

井上由紀っていう子。

「誰からだよ。」

「由紀から。悠は知んないでしょ。」

「知るわけねーだろ。」

・・・んならきくなっ!

んで、メールの内容は・・・

『琶炉、どうしたの?

授業急にいなくなっちゃうし・・・。

なんか、皆琶炉のこと噂してるよ?

どこにいるのか、よかったら教えて♪』

・・・というものだった。

由紀らしーなぁ。

でも、どこにいるかって・・・。

教えてもいいのだろうか?

「どしたんだよ。」

「由紀がね、どこにいるのか教えてっていってんの。」

「誰だよ、そいつ。」

「井上由紀。あたしの友達。」

「ふーん。」

悠は、興味なさそうに、

あたしから目を逸らした。

ちぇ。つめてー奴。

「会いたいなら、連れてくれば?」

「い、いいのっ?」

「別に。ったく、嬉しそーな顔しちゃって。」

「ふんっ。うっさいっ!」

言葉とは裏腹に、うきうきしながら

由紀にメールを打つ。

『今、校長室にいんだけど、他の生徒は入れられないの。

人がいなくなった隙をみて、ノックして。』

よしっ!送信っ!

「何?そいつ、くんの?」

「うん。あ、あたしの友達なんだから、失礼なことしないでよね。」

「俺がいつ、お前の友達に失礼なことしたんだよ。」

してないけど、しそうじゃん。

悠、よくわかんないとこで

機嫌悪くなるしね。