「そんなことないさ。」

お父さんは、何もかも全部わかってるような口ぶりで

あたしに言った。

「ん・・・?」

「あ、悠。もう起きたの?」

「んー・・・。」

「また寝てやんのww」

再びすーすーと寝息をたてて

悠は眠ってしまった。

「・・・膝枕のお代っ。」

あたしは、悠の唇に

ちょんっとキスをした。

「ゴメン。見ちゃった。」

「もーっ。お父さーん?」

「見るつもりはなかったんだけどね。」

おどけたように笑うお父さんは、あたしに

「お昼、頼んでくるね。」

と言うと、

校長室から出て行ってしまった。

「もうお昼かぁ。」

サラサラしてる、悠の髪を

そっと撫でる。

そろそろ起こしたほうが、いいのかな?

「悠ー・・・。」

「んー・・?んだよ・・。」

「もうお昼だよ?お父さんが、お昼頼んでくるって。」

「そっか・・・。」

むくっと身体を起こして

んんーっ

と伸びをしている悠。

「今日はもう、教室戻れないかなぁ。」

「多分な。生徒が全員下校したら、荷物取りに行こーぜ。」

「うん。」

そんな話をしていると。

コンコン、と校長室をノックする音がきこえた。

げっ!

女子達かっ?